店舗清掃のチェックリスト|屋内・屋外に分けてポイントを解説

お店の清潔さを保つことは、居心地の良さや快適性の向上、再来店率アップのために欠かせない要素です。しかし「清掃に手間や時間がかかり過ぎる」「どこを重点的に掃除すればよいのか分からない」といった課題を抱える店舗も多いでしょう。
本記事では、飲食店や小売販売店などの店舗清掃で使えるチェックリストを、屋内と屋外に分けて紹介します。キッチンやトイレなどの衛生面に特に気を付けたい場所に加え、レジ付近やお店の周りなど、忘れがちな場所もカバーしているので、清潔感のある店舗づくりにぜひお役立てください。
- 目次 -
【屋内】店舗清掃のチェックリスト
店舗内のエリアごとに、清掃のポイントをご紹介します。
キッチン
キッチンは、店舗の中でも特に衛生管理が重要な場所です。食中毒や異物混入などのリスクを防ぐためにも、以下のチェックリストを参考に徹底した清掃を心掛けましょう。
【毎日】
● シンク内を洗浄する
● 排水溝のごみを捨てる
● 調理台を拭き上げ、消毒する
● コンロの汚れを拭き取る
● 床をモップやブラシで掃除する
● ごみ箱のごみ袋を交換する
● こみ箱本体の汚れを拭き取る
【週に一度】
● 排水パイプを洗浄する
● 五徳やグリルを取り外して洗う
● バーナーの目詰まりを確認し清掃する
● 換気扇・レンジフードの汚れを拭き取る
● 冷蔵庫内の汚れを拭き取る
【月に一度】
● 換気扇・レンジフードのフィルターを交換する
シンク・調理台は営業終了後にスポンジや布巾で掃除し、水垢や汚れを落とします。掃除を怠るとぬめりが発生し、料理に雑菌が混入する原因にもなりかねません。小まめな清掃を心掛けてください。シンクは排水溝の奥までブラシで清掃し、臭いや詰まりを予防しましょう。調理台は拭き上げたら必ずアルコール消毒も行います。特に生肉や魚を扱った後は、念入りな消毒が必要です。
コンロや換気扇・レンジフードは油汚れが蓄積しやすい箇所です。放置すると落ちにくくなるため、営業終了後に毎回欠かさず汚れを拭き取りましょう。五徳やグリルの汚れが落ちない場合は取り外して、浸け置き洗いをするのもおすすめです。
冷蔵庫の汚れは放置すると、冷却効率が落ちたり雑菌が繁殖したりする可能性があります。小まめに内部の拭き掃除を行ってください。また食材の賞味期限チェックも併せて行いましょう。
グリストラップ(ごみや油脂が下水へ流れないようにするための装置)やごみ箱の周辺は、臭いや虫の発生源になりやすいため、小まめな掃除が必要です。特にグリストラップは手の届きにくい部分もあるため、定期的に専門業者に清掃してもらうことをおすすめします。
客席
続いては、客席を清掃する際のチェックリストをご紹介します。お客さまが最も長い時間を過ごす場所なので、汚れが目につきやすいです。チェックリストを参考に、隅々まで清掃を行いましょう。
【毎日】
● テーブルの天板や椅子の座面を拭く
● メニュー表や調味料容器の汚れを拭き取る
● 床を掃除する
【週に一度】
● テーブルや椅子の脚部を拭く
● 天井や照明器具のほこりを取り除く
● インテリアや観葉植物のほこりを取り除く
● エアコンの拭き掃除やフィルター掃除を行う
● 窓の拭き掃除を行う
普段あまり意識しないかもしれませんが、天井や照明器具、インテリア、観葉植物なども掃除を怠ればほこりがたまります。はたきやハンディモップを使ってほこりを落としつつ、照明の電球切れもチェックしましょう。またエアコンの上部や吹き出し口も、汚れがたまりやすい部分です。小まめに拭き掃除を行う他、定期的にフィルターを取り外しての清掃も行ってください。
大きな窓がある場合は、窓ガラスの清掃も大切です。特に自然光を多く取り入れる店舗では、窓ガラスの汚れが店内の明るさに影響するため、窓ガラス用のクリーナーやスクイジーを使って内側と外側の両面を清掃しましょう。
トイレ
どれだけ客席やキッチンの清掃が行き届いていても、トイレが清潔でないとお店のイメージはダウンしてしまいます。以下のチェックリストを参考にしつつ、常に清潔なトイレを保ちましょう。
【毎日】
● 便器内側を洗浄する
● 便器外側、便座、蓋を拭き掃除する
● 床を水拭きする
● 壁やドア・ドアノブを拭き掃除する
● 鏡や洗面台の周りを拭き掃除する
● 備品の補充と残量確認をする
便器の水面付近や裏側は特に汚れがたまりやすいため、ブラシなどを使って念入りに掃除しましょう。便器の内側だけでなく、便器の外側や周囲の床・壁も尿はねなどで汚れやすい箇所です。モップや雑巾で小まめに拭き取ってください。
またお客さまに不便な思いをさせないよう、トイレットペーパーやハンドソープ、ペーパータオルなどの備品は、常に補充されているかを確認しましょう。併せてサニタリーボックスの中身も定期的に交換するのが望ましいです。
さらに、洗面台も水垢や石鹸かすが残りやすいため、小まめに清掃しておきたい箇所です。鏡や洗面ボウル、洗面台の周りを布巾やスポンジできれいに磨いておきましょう。
レジ周辺
レジはお客さまが最後に立ち寄る場所です。最後に悪い印象を残さないよう、丁寧な清掃を心掛けましょう。以下のチェックリストを参考にしてください。
● レジカウンターの拭き掃除をする
● トレーやショップカードなどを整理整頓する
● レジ機器の拭き掃除をする
● キャッシュドロア内部の掃除をする
レジカウンターは小まめな拭き掃除を行い、常に清潔な状態を保ちます。また金銭の受け渡しが行われるため、カウンター上は常に整理整頓しておきましょう。
またレジ機器は多くの従業員が触れるため、汚れや手垢が付着しやすい箇所です。特にボタンやディスプレイは、小まめにアルコール消毒を行いましょう。
レジ付近にショップカードやチラシなどを置いている場合は、古くなったり汚れたりしていないかを定期的にチェックしてください。乱雑に置かれていると、店舗のイメージを損なってしまう可能性があるため注意が必要です。
【屋外】店舗清掃のチェックリスト
エントランス付近や看板、階段といった屋外の清掃が行き届いているかどうかも、集客に影響します。店舗の外観からお客さまに良い印象を与えられるよう、定期的な清掃を行いましょう。
屋外清掃のチェックリストは以下の通りです。
【毎日】
● エントランスをほうきや掃除機で清掃する
● マットのほこりをはたく
● 喫煙スペースの灰皿の処理や清掃をする
● 傘立てにたまった水を捨て、不要な傘を整理する
【週に一度】
● ドアのガラスや取っ手、フレームを拭き掃除する
● 植栽の手入れをする
● 店舗周辺や階段のごみや落ち葉、雑草を除去する
【月に一度】
● 看板や照明器具の清掃をする
店舗のドアは多くの人が触れるため、汚れや指紋が付きやすい箇所です。ガラス部分はガラスクリーナーで磨き、ドアの取っ手やフレーム部分は、拭き掃除や除菌を行いましょう。
入り口のマットは、一見汚れていないように見えても、多くのほこりがたまっている場合があります。小まめにほこりを落とし、定期的に水洗いをしましょう。特に雨の日は汚れやすいため注意が必要です。
植栽や喫煙スペースなどがある場合はごみや落ち葉、雑草を取り除き、常に美しい状態を保ちます。必要に応じて植栽の剪定や水やり、雑草の処理なども行ってください。
適切な店舗清掃を行うためのポイント
ここまで店舗清掃を行う際のチェックリストをご紹介しましたが、そもそも店舗清掃のフローがまだ固まっていなかったり、現在行っている清掃方法・頻度が適切でなかったりする場合もあるでしょう。
そこで、より効果的な店舗清掃を行うためのポイントを解説します。
マニュアルを作成する
適切な店舗清掃を行うためには、清掃の手順や必要な道具をマニュアルにまとめておくことが重要です。マニュアルがあれば、新人スタッフが入った際やマネージャーが不在の際でも、一定水準の清掃ができます。
マニュアルを作成する際は、図や写真、チェックリストなどを積極的に活用しましょう。特に清掃道具や洗剤の種類などは、写真で示すことで間違いを防げます。
またスタッフがいつでもマニュアルを確認できるよう、持ち運びしやすいサイズで作成したり、清掃場所に掲示したりするなどの工夫も行いましょう。
マニュアルは一度作成したら終わりではなく、定期的に見直して改善していくことも大切です。スタッフの意見を反映することで、より実用的なマニュアルになり、スタッフのモチベーション向上にもつながります。
清掃のタイミングや頻度を決めておく
店舗清掃は思い立ったときに行うのではなく、あらかじめタイミングや頻度を決めて行うことが重要です。計画を立てておかないと、忙しい時期に清掃に手が回らなくなったり、普段は目にしない場所の掃除を忘れてしまったりする可能性があります。
汚れのたまりやすさや使用頻度に応じて、毎日・毎週・毎月・数カ月に一度など、清掃の頻度をあらかじめ決めておくと良いでしょう。例えば、キッチンの調理台や客席のテーブルと椅子、トイレなどは毎日、窓ガラスや照明器具は週に一度、エアコンのフィルターや看板は月に一度清掃するのが望ましいです。
ただし、雨が続いたときにはエントランスや床の清掃頻度を増やすなど、状況に応じて柔軟に対応することも大切です。
定期的にプロの清掃業者に依頼する
日々の清掃は店舗スタッフが責任を持って行うことが基本ですが、専門的な技術が必要な箇所や、スタッフだけでは落としきれない汚れについては、定期的にプロの清掃業者に依頼しましょう。
プロの清掃業者は専用の器具や洗剤、豊富な経験を生かして、高所の照明器具やエアコン内部、床のワックスがけなど、店舗スタッフでは対応が難しい清掃を、スピーディーかつ確実に行ってくれます。
プロに依頼することで、店舗スタッフの負担軽減だけでなく、設備機器の寿命を延ばすことにもつながるでしょう。
店舗清掃は業者に委託するのがおすすめ
店舗を清潔に保つことは、お客さまに良い印象を与えることはもちろん、食中毒などのリスクを防ぎ、店舗スタッフの働きやすい環境づくりにも役立ちます。本記事でご紹介したチェックリストを参考に、抜け漏れのない清掃を心掛けましょう。
株式会社アーネストは、店舗清掃サービスを提供しています。「清掃は接客である」という考えを基に、お客さま視点のサービスを徹底するため、スタッフ教育に力を入れています。清掃技術の向上だけでなく、仕事への意識やマナーの習得を通じて、高品質なサービスをお届けします。
店舗の清掃でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。