事務所を退去する際にやることとは? 流れや注意点を徹底解説

事務所を退去する際は、解約予告のタイミングや原状回復工事の範囲、居抜きで退去する場合のクリーニング内容など、確認しておくべきポイントが多くあります。特に法人契約の事務所は手続きや準備が複雑になりやすく、計画的に進めなければ余計な費用やトラブルにつながりかねません。
本記事では、事務所を退去する際にやることや注意点などをご紹介します。
<この記事で分かること>
- 事務所を退去する際にやること・主な流れ
- 事務所の退去時に押さえておきたいポイント・注意点
- 事務所をクリーニングする際に業者に依頼する際の費用相場
- 目次 -
事務所を退去する際にやること・流れ

事務所を退去する際は、解約予告から原状回復工事・クリーニング、最終チェックまで順序立てて進める必要があります。段取りを誤ると、追加費用の発生や退去日の延期につながるため、全体像を把握した上で進めましょう。
ここからは、現在の事務所を退去して新しい拠点へ移るまでに行うべきことや流れをご紹介します。
1. 旧事務所の解約予告をする
退去が決まったら、最初に行うべきことが解約予告です。一般的な法人契約では6カ月前に申し出るケースが多く、規模や契約形態によっては2~3カ月前と定められている場合もあります。解約予告の期限は賃貸契約書に明記されているため、敷金や保証金なども含めて事前に確認しておきましょう。
2. 入居時に内装工事を行っているなら原状回復工事をする
一般的に、入居時に自社の仕様へ内装工事を行った場合、退去時には原状回復工事が必要です。原状回復工事とは入居前の状態に戻す作業で、明け渡し日までに完了させます。業者への発注は退去の2カ月前までに行い、作業が退去日と重ならないよう余裕をもって進めましょう。
また工事が完了した後は、産業廃棄物の処理やごみ、ほこりの除去といった清掃が発生します。これらを借り手側で行うのか、原状回復工事の業者に依頼するのかは、見積もり段階で決めておくとスムーズです。
なお貸し手側が、原状回復工事の依頼先を指定しているケースもあります。賃貸契約書に工事業者の指定があるか、確認しておきましょう。
3. 居抜きの場合はクリーニングをする
居抜きで退去する場合は、原状回復工事を行わない代わりに、事務所内のクリーニングを行う必要があります。居抜きとは、配線や内装、設備などをそのままにした状態で退去して問題ない物件のことです。
クリーニングは原状回復工事と比べて作業時間が短いため、退去直前に実施するケースもあります。ただし、オフィスの広さや汚れの状態、クリーニングの内容によっても作業時間は大きく変わるため、事前にスケジュールを組んでおくことが大切です。
一般的には、フロアクリーニングは約1~5時間、エアコンクリーニングは約2~4時間程度かかります。ただしこちらはあくまで目安時間です。クリーニングの対象となる設備や家具が複数ある場合や汚れがひどい場合は、さらに時間がかかる可能性があります。どこまでの清掃が必要なのかは事前に確認し、余裕を持って準備することが大切です。
4. テナントオーナーと最終チェックをする
原状回復工事やクリーニングが完了したら、テナントオーナーまたは管理担当者による最終チェックを受けます。原状回復は貸し手・借り手間でトラブルになりやすい項目のため、工事前の段階で双方の認識を合わせておきましょう。
事務所を退去する際に押さえておくべきポイント・注意点
事務所退去では、違約金の有無や解約予告の扱い、原状回復工事の業者選定など、見落としやすいポイントが複数あります。特に法人契約は特約の内容が細かく設定されていることが多く、確認不足は追加費用やトラブルの原因になりかねません。
ここからは、事務所を退去する際に押さえておくべきポイントや注意点をご紹介します。
契約満了前の解約の場合、違約金の有無を確認する
事務所の賃貸借契約には通常、契約期間が定められており、契約期間を満了する前に退去すると違約金が発生する可能性があります。場合によっては残りの期間の賃料を支払わなければならないケースもあるため、契約解除に関する取り決めは事前に確認しておきましょう。
予期せぬ出費を避けるためにも、退去スケジュールは契約内容に沿って慎重に決めることが大切です。
解約予告は基本的には取り消せない
事務所退去の解約予告は、一度提出すると基本的に取り消せません。取り消しが認められない理由は、貸し手側が退去を前提に次の入居者募集を進めたり、建物管理のスケジュールを調整したりするためです。退去予告後にどうしても撤回したい場合は、貸し手との交渉が必要になります。
解約予告を提出する前には、移転や退去スケジュールを社内で十分に確認することが欠かせません。退去予告の取り消しは例外的な対応となるため、事前準備を徹底し、予定変更が生じないよう慎重に進めることが大切です。
テナントのオーナーが原状回復工事業者を指定する場合はコストがかさむ可能性がある
原状回復工事の費用は、依頼する業者によって大きく変わります。テナントのオーナーが業者を指定する場合、借り手側で費用交渉をしにくく、結果として工事費用が高くなってしまうかもしれません。また依頼先の選択肢が限られることで、借り手側の希望に沿った費用にならないケースもあります。
一方、借り手が業者を選べる場合は、複数の業者から見積もりを取り、費用や工事内容を比較しながら調整可能です。原状回復工事はオフィスの広さや工事内容によって金額が大きく変わるため、業者選定の自由度が高いほど、トータルコストを抑えやすいでしょう。
賃貸契約書で業者指定の有無をしっかり確認し、必要に応じて交渉を行いましょう。
最新の法律を確認しておく
近年、賃貸借契約に関する法律が見直されており、契約内容がより明確で詳細に記載されるようになりました(※)。契約書に沿った形で原状回復範囲が決まるため、入居時点での法律や契約内容を正しく理解しておく必要があります。
退去の際にトラブルを防ぐためには、最新の法律情報を把握しておくことが大切です。特にオフィス物件の場合、入居から退去までの期間が長くなるケースが多く、その間に原状回復に関する法律が変更される可能性がゼロではありません。ただし、基本的には入居時点の法律に基づく契約内容が基準となるため、契約時に詳細を確認しておくようにしましょう。
法改正の影響を理解し、契約内容を正しく認識しておけば、退去時の予期せぬ追加費用やトラブルを避けることができます。
※参考:法務省.「賃貸借契約に関するルールの見直し」.https://www.moj.go.jp/content/001399957.pdf ,(2019-02).
事務所をクリーニングする際に業者に依頼する際の費用相場
事務所の退去時にクリーニングを業者へ依頼する場合、清掃箇所や作業方法によって費用は大きく変わります。床材の種類やエアコンの形式、高所作業の有無などで金額差も生じるため、事前に相場を把握しておくことが大切です。
ここでは、オフィスやテナントで一般的に依頼されるクリーニング内容の費用相場を一覧でご紹介します。なお業者によっても費用は異なるため、契約前に詳細を確認しましょう。
| クリーニング内容 | 費用相場 |
| フロア(タイル・フローリング) | 2万円~ |
| フロア(カーペット) | 2万5,000円~ |
| トイレ(1基当たり) | 5,000円~ |
| エアコン(壁掛け式) | 1万円~ |
| エアコン(天井埋め込み式) | 2万5,000円~ |
| 窓ガラス | 1万円~ |
| 窓ガラス(足場作業) | 2万円~ |
| 窓ガラス(ロープ吊り下げ作業) | 3万~10万円 |
| 窓ガラス(ゴンドラ作業) | 5万~15万円 |
| オフィスチェア(1脚当たり) | 3,000円~ |
業者に依頼する場合の主なクリーニング内容
クリーニングは、業者によっても対応範囲が大きく異なります。一般的な清掃から特殊作業まで幅広いため、依頼前に作業内容を比較し、事務所の状態に合ったサービスを選びましょう。
ここでは、業者に依頼する場合の主なクリーニング内容をご紹介します。
フロアクリーニング
フロアクリーニングは、床材に応じて必要な作業が変わります。タイルやフローリングの場合は、掃除機やモップでの清掃に加えて、古いワックスを専用の薬剤で剥がし、新しいワックスを塗布する作業を行うことがあります。表面にツヤを出し、退去時の印象を整えるために重要な項目です。
カーペットのクリーニングをする場合は、掃除機だけではなくカーペット専用の洗浄機を使うケースもあります。床は事務所の印象を左右するため、退去前に丁寧な清掃を行うことが大切です。
エアコンクリーニング
エアコンクリーニングは、壁掛け式と天井埋め込み式で費用と作業内容が大きく異なります。壁掛け式の場合は比較的短時間で作業が完了する一方、天井埋め込み式の場合は分解作業が必要となるため、清掃時間と費用が高くなる傾向にあります。
また防カビコートや抗菌コート、室外機の洗浄などは、オプションで追加できるケースが多く、1項目につき5,000円ほどが一般的な目安です。エアコン内部の汚れは、臭いの発生や性能の低下につながるため清掃が欠かせません。
適切なクリーニングを行うことで、次の入居者にも気持ちよく使ってもらえる状態に整えられます。
トイレクリーニング
トイレは日常的に使用される場所であるため、汚れが蓄積しやすい箇所です。特に日頃から専門業者に清掃を依頼していない場合、便器の水垢や黒ずみ、床の汚れ、鏡の曇りなどが目立ちやすくなります。そのため、退去時にはプロによる徹底的な清掃が必要になります。
作業内容としては、便器・便座・タンク周りの洗浄、洗面台や鏡の磨き、床の拭き上げなどが含まれます。汚れの種類に応じて専用の洗剤や道具を使い分け、見た目と衛生面の両方を整えることが清掃の目的です。
窓ガラスクリーニング
窓ガラスクリーニングは、建物の構造や階数によって作業方法が大きく変わります。また外側の窓ガラスは汚れやすく、放置すると全体がくすんだ印象になってしまいます。退去時に室内外のガラスをきれいに仕上げることで、オフィス全体が明るく見え、次の入居者にも好印象を与えます。
足場が必要な場合や高所作業になる場合は、専用の高所作業車やロープを使用することがあり、その分費用が高くなる傾向があります。
オフィスファニチャークリーニング
オフィスファニチャークリーニングとは、イスやソファ、ロッカーといったオフィス家具を清掃することです。家具は日常的に使用されるため、皮脂汚れやほこりが蓄積しやすく、そのままにしておくと見た目が悪くなる他、ダニの繁殖にもつながってしまいます。
清掃方法は業者によっても異なり、ファニチャークリーニング自体を行っていない場合もあるため、依頼したい場合は事前の確認が必要です。
事務所退去時にクリーニングを依頼するなら株式会社アーネストがおすすめ
事務所の退去時には、原状回復工事を行わない場合でも、プロによるクリーニングが必要になるケースが多くあります。そのような場面で利用しやすいのが、株式会社アーネストの臨時清掃サービスです。株式会社アーネストは、清掃やビル管理サービスを提供している企業で、導入企業は累計1,000社を超えています。
臨時清掃は「必要な時だけ必要な清掃を依頼したい」というニーズに対応したサービスで、事務所を退去する際のクリーニングにも柔軟に対応可能です。概算見積りには原則24時間以内にスピード対応しており、希望の作業時期や時間帯にも配慮します。事務所の退去をお考えの場合は、お気軽に株式会社アーネストにお問い合わせください。






